今回は冠詞の「a」の使い方についてです。

「a」って英語の授業でまず最初に習いましたよね。でも、実際に「a」の使い方をしっかりとマスターしている日本人は少ないです。

あなたも実際に英語を話すときに、

「この場合、「a」を付けるべきか・・・、付けないいべきか・・・」。

と悩んだことありませんか?

誰もが「a」は「1つの」という意味だということは当たり前に知っています。ところが日本人はこの「a」をしっかりと理解しないままなんとなく使っている人が多いんです。

実は「a」にはちゃんとした意味があってネイティブは、この「a」を繊細に使い分けています。

中学1年で習った「a」をこの機会にしっかりと学んでネイティブのように使い分けできるようにマスターしていきましょう。

なぜ日本人は「a」の使い方が苦手なのか?

まずはじめにそもそも、なぜ「a」を付ける、付けないで悩むのか?

理由は簡単で、学校では「a」が”どんなもの”で、”どんな使い方”をするのか本質的なところを教えてくれないからです。

せいぜい教えてくれるのは「a」は1つという意味があるというぐらいです。

I have a pen.「私はペンを1本持っています。」
I have a cat.「私は猫を1匹飼っています。」

これは、どちらも「a」の正しい使い方です。
でもこれだと、「a」の本質を捉えていません。

つまり、「1つ」という意味だけでは、英会話において「a」をしっかりと使いこなすことができないんです。

今回は、「a」をしっかりと使いこなせるように、「a」はどんなもので、どんな使い方をすべきかをマスターしていきましょう。

これをマスターできれば今後あなたも、この場合「a」をつけるべきか、付けないくてもいいのか迷うことはありません。

それでは、早速「a」を使うときの基本のルール5つを順に覚えていきましょう。

まず「a」の使い方は基本的に5つあります。今から言う「a」の基本的な使い方5つを覚えておけば大丈夫!

ルール①「世の中に沢山ある中の」ひとつ

1つ目の基本的な使い方は・・・この世にたくさんある(いる)中の1つを言うときです。

例えば・・・

I have a pen.
「私はペンを1本持っています。」

I have a cat.
「私は猫を1匹飼っています。」

上記のようにペンや猫は、この世の中にたくさんあるりますよね?

このように、世の中にたくさんある、あるいはいる中の1つを指す場合は「a/an」を付けます。

ルール②「まるまる」ひとつ

2つ目の基本的な使い方は・・・丸々1つを指すときです。

例えば何かを食べるときを考えてみましょう。

①I ate an apple.
②I ate a watermelon.
③I ate a chicken.
④I ate a beef.

ちょっと考えてみましょう。

上記の4文で「a」を使っても良い場合は○、使ってはいけない場合は×として、考えてみましょう!

答えは・・・

① ○
② △
③ ×
④ ×

となります。

上記の4つの文をそれぞれ、「丸々1つ」という「a」の基本的な使い方をふまえて訳すと・・・

①私はリンゴを(丸々1つ)食べた。
②私はスイカを(丸々1つ)食べた。
③私は鳥を(丸々1つ)食べた。
④私は牛を(丸々1つ)食べた。

となります。

「a」を付ける付けないは文法上で決まっているわけではなく、付ける付けないは個人の感覚的なものです。

例えば①を見ると、リンゴを丸々1つ食べるのは普通ですよね。常識的に1人でリンゴを丸々1つ食べるのは可能です。

②はどうでしょうか?大きなスイカを1人で丸々1つ食べる人はまずいませんよね?

だけど、メロンくらいの小ぶりなスイカなら1人で丸々1つ食べるかもしれませんね。

だからスイカを丸々1つ食べるのは考えられなくもないので△です。

では③はどうでしょう。鳥の丸焼きがあったとして、これを1人で丸々1匹食べるのは常識的に考えてないでしょう。

ギャル曽根のように大食い選手権に出る人なら考えられなくもないですが、そうでなければ丸々1匹は無理ですよね。

そして④は、牛を丸々1頭食べたことになります。牛を丸々1頭食べるなんて常識的に考えて不可能ですよね。

このように、「a」には”丸々1つ”という意味があるので、間違っても

What ate dinner?
「晩ご飯、何食べたの?」

と聞かれて・・・

I ate a beef.
「牛を丸々1頭食べたよ!」

なんて言わないようにしましょう。それを聞いた相手はびっくりするどころか引いてしまいますよ(笑)

ルール③「ある~」

3つ目の使い方は「ある~」と言うときです。下の例文を見てみましょう。

I saw Tom at a book store yesterday.
昨日、ある本屋で私はトムを見かけた。

このように、あえてその本屋がどこなのかを特定せずに単に「ある本屋」と言いたいときに使います。

例文①
It happened suddenly on a rainy morning.
それはある雨が降る朝に突然に起きた。

例文②
A book has changed my life.
ある本が私の人生を変えた。

例文③
A song has given me courage.
ある曲が私に勇気を与えてくれた。

例文④
Long ago, an old man lived
昔、ある老人が住んでいた。

例文⑤
A long time ago in a galaxy far, far away...
遠い昔、遥か彼方のとある銀河系で・・・

どうでしょうか?

このように特定せずに漠然と「ある~」と言いたいときに使います。特定できないときはもちろんですが、特定できるけどあえて特定せずに”お茶をにごしたい”ときにも使ったりします。

ちなみに例文⑤は、スターウォーズ好きの人ならご存知ですよね。最初の場面で英語の文字が彼方へ消えて行きますよね。その最初の英文がこれです。

ルール④「~という人」

4つ目の使い方は「~という人」と言うときです。下の例文を見てみましょう。

A john came to see you.
ジョンという人が君に会いに来たよ。

ここでは「ジョン」ではあなくてあえて「a」を付けて「ジョンという人」となってますよね。

英語の原則として、世の中に唯一のものには「a」は付けてはいけません。たしかにジョンという名前の人、他にも同姓同名の人は世の中に沢山います。だけど同一人物ではありませんよね。

名前は同じでも、あなたに会いに来たジョンはその人だけなので絶対に「a」を付けてはダメなんです。

だけどあえて名前に「a」を付けるときがあります。これは映画や小説だけではなくネイティブの日常会話でもです。

ではどういうときかというと・・・

これはルール③と基本的に同じで、特定せずにあえてお茶をにごしたいとき。もしくは名前はわかるが、単純にその人物がどんな人か知らない場合に「a」を付けます。

例文①
Do you know a Steven?
スティーブンっていう人を知ってる?

例文②
A Tom has been looking for you.
トムっていう人が君のことをずっと探しているよ。

例えば、
Tom has been looking for you.

であれば、「あのトムが」というように私も君も知っているトムになります。

「あのトムだ」ということを特定したくないとき、もしくは初対面で名前以外どんな人か知らないときなどは「a」を付けるとよりあなたの伝えたいニュアンスが相手にも伝わります。

ルール⑤「~の仲間」

5つ目の使い方は「~の仲間」と言いたいときです。

実際に使うときは「~の仲間」と訳すよりも意訳することが多いです。

もともと「a」というのは「ひとつ」という意味ですよね。だから「何かの仲間をひとくくりにしたもの」といったほうが分かりやすいでしょうか。

例文を見てみると

I don’t like a fish.
私は魚が嫌いです。

これを直訳すると、
「私は魚の仲間が嫌いです。」になりますが、要は基本的に魚全般が苦手、嫌いってことですよね。

例文①
I am studying a bird.
私は鳥類の研究をしています。

※これは間違っても「1羽の鳥を勉強している」ではありませんよ。

「study」には勉強する以外に研究すると意味もあります。つまり「鳥の仲間(鳥に属する動物全般)」について研究しているってことです。

例文②
He like a dog.
彼は犬が好きです。

これも1匹の犬ではなく、彼は犬の仲間、つまり種類に関係なく犬全般が好きってことです。

例文③
We learned a rectangle In math class.
私たちは算数の授業で四角形というものについて学んだ。

これも単に四角形ではなく四角形の仲間をさします。四角形には正方形、長方形、平行四辺形、台形・・・など種類がありますよね。つまり四角形全般について学んだってことです。

このように「~仲間」と訳することは少なく、その時々で意訳して使うことが多いですね。覚えておきましょう。