今回は前置詞の第11弾「into」についていっしょに学んでいきましょう!
実はこの「into」はくせものなんです。
というのも日本人の中には「in」と「into」を同じ感覚で使っている人が多いからです。
理由は「in」と「into」のどちらにも「in」が使われているからです。
だから同じニュアンスとして使ってしまいがちなんですね。
でも結論からいうと「into」と「in」の両者がもつイメージはまったく違います。
今回はこの誤解されがちな前置詞「into」のイメージを掴んでしっかりと使いこなせるようにしましょう!
Contents
「into」がもつイメージとは?
まず前置詞「into」がもつイメージをしっかりと掴みましょう!
「into」がもつイメージはイラストからもわかるように・・・・
「あるものが別のあるものの中へ入っていく、まさにその瞬間」です。
もともと「into」は前置詞「in」と「to」が合わさってできたものなんです。
そこで「into」のイメージをよりはっきりさせるために以前学んだ「in」がもつイメージと「to」がもつイメージを思い出してみましょう。
ちなみに「in」は場所を示す、「into」は方向を示す前置詞でしたよね。そしてそれぞれがもつイメージはというと・・・
- 「in」のイメージ:あるものが別のあるものの空間内部にある
- 「to」のイメージ:対象物・目的地などと向かいあっている
両者のイメージを合わせると・・・
あるものが別のあるものの中(対象となるもの・こと、目的地)と向かい合っている状態がイメージできませんか?
あるいは、あるものが別のある対象物あるいは目的地に向かっている、まさにその状態をイメージしたほうがピンとくるかもしれませんね。
例をあげると・・・
例文①は「彼はすでに部屋の中に入っている状態」に対して例文②は彼はまだ部屋の中へ入っていません。
ではどんな状態かというと、「部屋の中へ入っていく」まさにその瞬間を表しています。
別の言い方をすれば「in」がある行動の「結果」に対して「into」はある行動の「過程」を表しているとも言えます。
つまり「into」はまだ行動している途中なので「動き」があるってことです。
なんとなく「into」のイメージがしっくりきましたか?
「into」の意味を理解しよう!
では「into」がもつイメージを掴んだところで今度は「意味」を理解していきましょう!
「into」を日本語で訳したときの意味は・・・
以上の4つが訳したときの主な意味です。
①はもうイメージが湧きますよね。
では②の「関心をもって」はどうでしょう?
「into ~」で、話あるいは趣味などに「意識」が入っていくイメージです。
《例文①》
She is really into Tom.
彼女はトムに夢中(くびったけ)です。
《例文②》
He is really into the story.
彼はその話に夢中(興味津々)だ。
例文からもあるもの・ことへ意識が向かい合っている状態がイメージできますよね。
③の「~へ衝突して」はどうでしょう?
例えば車が壁へ衝突する場面を想像してみてください。
車が壁にぶつかって壁の中へ車が入り込んでいく状態をイメージしてみてください。
衝突というと「あるものが別のあるものの中へめり込んでいく」イメージがわきますよね。
最後④の「~へ変化して」はどうでしょう。
これは「あるものが別のあるもの中へ入っていく」イメージを派生させたものです。
この場合は物理的にあるものが別のあるものの中へ入っていくわけではありません。
だけど、あるものが別のあるもの・状態・状況へ変化する様が連想できますよね。
ちょっと強引な感じもしますが(汗)、あるものへ「変化する」という意味合いもあるのでぜひ覚えておきましょう。
例文を見て正しい使い方をマスターしよう!
「into」のイメージと意味を学んだところで早速いくつか例文を見ていきましょう!
「into」の主な4つの意味それぞれの例文をあげていくのでイメージをしっかり掴んでいきましょうね。
「~の中へ」の例文
《例文①》
He suddenly came into my room.
彼はいきなり私の部屋に入ってきた。
例えば・・・
■Tom came into my house.
これだと「 トムは私の家(の中)に入ってきた」となります。
つまり「家の中へ入って来ている」その場面を想像できますよね。
■Tom came in my house.
これだと「トムは私の家(の中)へ入っ」となりすでに「家の中へ入っている」状態です。
■Tom came to my house.
これだと「トムは私の家に来た」となります。
この場合は「to my house」なので家の中ではなく「家自体へ向かっている」イメージです。
このように「in」「into」「to」のイメージをしっかりと掴んでいればそれぞれを正しく使い分けることができます。
《例文②》
I looked into the box.
私は箱の中を覗き込んだ
《例文③》
7 into 35 is 5.
35÷7=5
「~に関心をもって」例文
《例文①》
She is really into musical.
彼女はミュージカルに夢中だ。
《例文②》
He is into his work.
彼は仕事にやりがいを持っている。
意識が仕事へのめり込むということは「やりがいを感じている」ってことですよね。
{~へ衝突して」の例文
《例文①》
He ran into the wall.
彼は壁に突っ込んだ。
「ran(走って)」だから壁に突っ込んだ場面をイメージするとしっくりきますね。
《例文②》
The ball snapped into the wall.
ボールが壁にめり込んだ。
ボールを壁にはめ込むということは、つまりめり込んだ状態がイメージできますよね。
※「snap into」で他にも・・・
snap into action
すぐ行動に移す
snap into work mode
仕事モードにパッと切り替える
snap back into reality
すぐに現実に戻る(我に返る)
といった使い方もあります(辞典「英辞郎」参照)
「~へ変化して」の例文
《例文①》
Eventually the rain changed into snow.
やがて雨は雪へと変わった。
《例文②》
Please translate this Japanese into English.
この日本語を英語に訳してください。
日本語を英語の中へ入れるイメージです。物理的には入りませんが「何かを別の何かに翻訳する」といった場合は「translate A into B(AをBに訳す)」を使います。
以上、「into」の主な4つの意味についてそれぞれ例文を見ていきましたがイメージは掴めましたか?
あなたなら実際に日常生活や仕事など、どんな場面で使うかを考えて例文を作ってみましょう。
そうすることでさらに前置詞「into」を使いこなすことができるのでぜひチャレンジしてみてくださいね^^